◆緊急告知

関東通産局は、特定商取引法に違反する行為により、リゾートクラブを含む複合会員権を連鎖販売する㈱リゾネットに対し、15か月間、業務停止命令。会員を勧誘したら儲かるとか、会員はいつでも割引で泊まれるとかには要注意!
㈱リゾネットは当協会の「リゾネット」とは関係ない・・・e-Commerceを舞台にした新たな事案
 

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【ホテル伊東パウエルの近況】
   *湯治と静養・人気の新井啓仁総支配人 
   年末年始やゴールデンウィーク、夏のお盆の時期などいわゆる「モノ日」はクラブ会員を優先する。よって一般のホテルのように売上を増やすことができない。クラブ会員とビジターの比率はおよそ3対7 。2016(平成28)年の年間宿泊数は3万6,000名。増加傾向にあった。
   クラブ会員は高齢者が多く、すでにリタイヤされ、湯治客のようにゆっくり静養される。いまの会員が次の世代に続くことが望ましいけれども、価値観も相当に異なるので、そう簡単ではなかろう。
   伊東パウエルはゆっくり静かに静養できるところにある。館内にあるのはカラオケだけ。あとはこのホテルに隣接する市営プール程度である。カラオケには総支配人で取締役の新井啓仁がホストとして登場し、会員には人気がある。東京・浅草の出身だが、いくつかの伊東の旅館に勤務され、そのキャリアから、伊東の事情には詳しい。
   伊東パウエルはオーシャンビューの眺望は売り物だが、もともと別荘をモデルにしたホテルコンドミニアム志向なので、特別なアトラクションや遊ぶための、遊興施設を備えている訳ではない。
   館内に遊興施設を備えない、パブリックスペースを客室に振り替えるのが、ことに都市部のホテルコンドミニアムの特徴だ。したがって街を大切にする。アメリカのバケーションオーナーシップ(タイムシェア)の設計思想である。
   かってはこの考え方で設計されたホテルを「オールスィーツ」と呼んだこともある。

   *避寒・・・伊東と東京の最低気温比較
   伊東パウエルの正月明けから2月平日は河津桜の時期まで閑散期である。河津は伊東から40キロ南、河津の桜祭りは2月10日から1か月程度設定している(河津町観光協会)。
   河津桜は大島桜(伊豆諸島の海岸・山地に多く生育)と寒緋桜(中国南部から台湾に生育)の「雑種起源の園芸品種」らしく、昭和30年に河津で偶然発見され、その後、植樹で繁殖し現在に至っている。一般の桜(ソメイヨシノ)より桃・紅の色が濃く、早咲きである
   アメダスでは伊東や箱根は気温の観測地点ではないので、網代(伊東より10キロ北、標高67 m)と御殿場(御殿場市萩原、標高472m)の気温データを使う。網代・東京(北の丸公園、標高25m)・御殿場の半循環(ほぼ5日間)平均気温を比較してみる。夏季の網代と東京の気温は似たようなものだが、しかし、微妙に冬季は異なる。
   (注)半循環の平均気温とは、ほぼ5日間ごとに、5日間の平均気温を計算する。ひと月が30日とすれば、6回に分けて、それぞれ平均気温を計算する。年間12か月、ひとつき6回、しめて60にわけて平均気温の推移をみる。図の横軸に1とあるのは1月の最初の5日間、1.5とあるのは1月の5回目の5日間、2.4とあるのは2月の4回目の5日間である。その年間の5日間の平均気温を、同じ時期の過去の観測値を抽出してさらに平均値を出す。たとえば網代の場合20年間分(1981~2010年)の観測値の平均である。いずれも気象庁アメダスの過去観測データである。
    冬季(11月の最終半旬から3月の最始半旬までの約3か月)の日々の最低気温を、半旬(約5日程度ごと)の平均を求めて、網代、東京(前掲)・府中(府中市幸町、標高59m)および八王子(八王子市元本郷町、標高123m)と比較してみよう 
   円の外側の数字は月と半旬である。12は12月の第一半旬すなわち1日から5日、12.1は12月第二半旬すなわち6日から10日、以下同様である。もっとも内側が八王子の最低気温の半旬平均である。外側に向かって、府中、東京(大手町)、網代と並ぶ。
   網代の気温は東京の3つの地域とは異なる。伊東は暖かいといえよう。いまさらながらの指摘だが、東京からみれば、伊東は「近くの」避寒地に向いているのである。
  
 *仕事場としての活用
   会員のなかには、パッチワークや物書きや著述に過ごす例もある。誰にもわずらわされることがないので、能率が上がると喜ぶメンバーもいる。筆者も試してみた。
   年代モノ者風の家具昔、どこかで、に似たような経験をした。たしかにどこかで・・・と記憶を手繰ったら、東京・駿河台にあった「山の上ホテル・本館」の客室で、(客室あったカタログだと横浜ダニエル社製の桜材の家具)、机といす、スタンドがとてもデスクワークに向く。
おだてられて執筆活動をしたことを思い出した。
   原稿で渡世する本職の作家が編集者に監視されながら、籠ったホテルとして、その筋には知られたホテルであった。

   *電車が意外な復活傾向

   自家用車に代わって、電車でゆっくり訪れる傾向も出てきている。小田原と下田を走る食事付きの列車が企画されている。
   まちをあげての集客企画も必要になる。臼杵(大分)・横須賀(神奈川)・平戸(長崎)などの都市と組んで、歴史ツーリズムや三浦安針(William Adams)を大河ドラマに仕立てる働きかけもしている模様である。
   東海館や東郷平八郎、その他文人の別荘、吉田松陰の足跡、キリスト教徒のお墓もある寺院などを取り上げ、新味を出していく必要があるという。シャボテン公園のカピバラ(オニテンジクネズミ)も苦肉の策というべきか。いまの時代にはこの程度の企画力は要求されるようである。
   【了】
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