◆緊急告知

関東通産局は、特定商取引法に違反する行為により、リゾートクラブを含む複合会員権を連鎖販売する㈱リゾネットに対し、15か月間、業務停止命令。会員を勧誘したら儲かるとか、会員はいつでも割引で泊まれるとかには要注意!
㈱リゾネットは当協会の「リゾネット」とは関係ない・・・e-Commerceを舞台にした新たな事案
 

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   *東京信販VS日本信販
   信販会社は、加盟店を通じて、来店するお客に「クーポン券」を持たせるようになった。お客は加盟店にクーポンを提示すれば割賦で買い物が出きた。ここで審査が甘くなった事は否めない。
   また、分割払いの買い物は大手の百貨店にとっても魅力であった。百貨店の分割払いの請求権を買い取る信販業者が登場した。これが後発の日本信販である。クーポンは専門店だけでなく、競合する百貨店でも使えるようになると、専門店会はクーポンの規制を働きかけるようになった。この働きかけが実って昭和34年に割賦販売を規制する通達が出される。
   例えば百貨店と共同利用できるクーポンの禁止、一定金額以下の割賦販売を禁止する等を内容とした(これを昭和34年通達と呼んでいる)。
   これによって日本信販は、一時、業績を低下するが、昭和38年に全国どこでも分割払いの買い物ができる「ショッピングクレジット」を提供した。一方、杉並専門店会に由来する東京信販は百貨店との取引に消極的であった。
   売店における信用販売は、その後、電気製品や自動車会社の参入を促し、また、クレジットカードの時代を迎えて、デジタル化、グローバル化、交通や情報処理等の異業種の参入などの影響をまともに受けて競争が激化した。また、多重債務問題や高額割賦商品をめぐるトラブル、個人情報保護など様々な問題を含み、今日を迎えていることは周知の通りである。
   下の表は、日本信販(現・三菱UFJニコス)と丸井の戦後復興・高度成長期の足跡を略述したものである。
   出典:有価証券報告書
   丸井の発祥は、杉並の隣の中野である。中野に由来は武蔵野台地の真ん中をイメージする。関東大震災後の人口増加は杉並以上に顕著であった。戦後の信販事業、割賦販売事業の成長ぶりが偲ばれる。
   しかし、日本信販(メインは三和銀行)は90年バブル崩壊の余波で不動産への過剰投資がたたり、また、三和銀行も三菱銀行と合併したこともあって、2005年UFJカードと合併、さらに2007年ディーシーカードと合併、三菱UFJニコスにとして現在の姿になったことは記憶に新しい。
   一方、丸井は売上の長期的減少に耐えながら、利益を確保し、業種を小売りから金融に転換しサバイバルを図る。

 *信用販売をめぐるコミュニティの形成
   さて、話を当時に戻すこととしよう。お客の買い物代金の請求権をお店から買い取った信販会社は、顧客から買い物代金を回収しなければならない。
   この作業は、信販会社の際は自ら行うものとは限らず、地域に幹事役を定めてこの幹事役を中心にして回収作業進めた。このようにして、信用販売事業は、お店の経営者、回収のための地域の幹事役、お店の得意客を構成員とする、独自のコミュニティを形成していった。 

 *ゴルフ場を持たないゴルフクラブ
   昭和44年に、東京信販ナショナルゴルフクラブ(TNGC)を発足した。会員数は一時期3000名を超えた。大卒初任給が3万円の頃である。日本の経済成長には、ゴルフという富裕層のスポーツを大衆化する勢いがあった。
   ゴルフ場事業というのは、好まざるとにかかわらず、低い資産回転率と戦わなければならない。一日当たりのプレーヤーは200名。年間に5万人の来場があり、1人に2万円消費して頂いても、売り上げは10億円にしかならない。そこで1口2,000万円とし、1千口集めれば200億円の資金ができる。
   会員権価格か常時2,000万円以上であれば、預託金は無利子・無担保そして無期限という便利な負債になり、この事業は継続する。しかし、会員権価格が預託金を下回ると、預託金返還要求が出てきてて資金繰りが破綻する。会社更生法や民事再生法により債務免除で預託金の呪縛から解放されれば、後は年間収益10億円で経営することを考えればよい。
   要するに、通常の預託金制ゴルフ場はプレーヤーが欲しい。そこで、ゴルフ場持たないこのクラブの会員に対して、契約して、安い料金ないしは良いコースでプレーができるように、予約を代行する「会員制事業」を考えたのである。1,000カ所のゴルフ場と契約し、5万円の会員権が45万円になったという。最盛期には、プレー代金の割り戻しを始めた。プレイ1回につき1,500円を金券で戻し、ボールやゴルフ用品と交換したこともあった。
   いまでもこれに類似する例として、「スポニチゴルファーズ倶楽部(SGC)」があげられよう。2002年に設立し、「名門コースでのラウンドを実現する会員制組織」で、「月例会やSGCカップなど・・・年間90回以上運営」という。
   こういう考え方、つまりは固定資産に振り回されないで会員制事業の図式があっても、何ら差し支えないであろう・・・と。これは本稿筆者の考えである。■■