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関東通産局は、特定商取引法に違反する行為により、リゾートクラブを含む複合会員権を連鎖販売する㈱リゾネットに対し、15か月間、業務停止命令。会員を勧誘したら儲かるとか、会員はいつでも割引で泊まれるとかには要注意!
㈱リゾネットは当協会の「リゾネット」とは関係ない・・・e-Commerceを舞台にした新たな事案
 

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やっぽんぽんの湯

【13】サクラ名所と放置された森林

ダイヤモンド滋賀から北方に約8㎞、クルマで20分弱、青土(おおづち)ダムエコーバレーがある。サクラの名所である。2012年は412日でつぼみ、19日で満開、24日で若干の葉ザクラであった。

滋賀県サクラカレンダー:http://www.pref.shiga.jp/h/kasen/dam_sakura.html#s-oozu

そこは、施設北側にある綿向山から直線で南-南西方向に7-8㎞の地点である。このダムに限らないが、施設周辺にはさくら並木が多く、同慶の至りなのだが、途中の道の両側の森林はいささか疲れた感じだ。もともと雑木林だったところに、杉やヒノキを植林した次林のようだが、幹が細く、風倒木もあり元気がない。旧土山町には3件のゴルフコースがある。今から30年くらい前、造林するくらいなら売ってしまえと決めて、ゴルフコース開発に同意した森林地主が多数いたであろうことを物語る。

地元に事情通によれば、・・・放置された森林は、中に入ると昼でも真っ暗い、伐採・伐枝していない、表面に泥がたまってコンクリートのようになり水を吸わない、土石流になる、田んぼの水が地下水になって琵琶湖に流れなくなる・・・という。その湖面は80Mくらいゆえに、土山の水は田村川や野洲川を通じて琵琶湖に流れる。河川沿道森林は、琵琶湖の水源涵養機能を持つことになる。はたして涵養機能は大丈夫かと。しかし、事情通は、・・・それは分かっているが、今の杉・ヒノキは次林、手入れすると赤字、ゆえに放置するしかない、ゴルフ場ラッシュの時が、今思えば唯一換金の機会、地元の土山町もやる気十分だった・・・という。

南近江は三重から移動してきた琵琶湖の造った古琵琶湖層の上にあるので、結局湿気と沼地からは逃げられそうにない、さらに休日は稲作に従事する方々が多いこともあって、水に関しては敏感で、たとえば、滋賀県の滋賀県公害防止条例施行規則は地下水汚染について県への報告を義務付け、水質汚濁について厳しく管理している・・・とのことである。


 【14】水好みとやっぽんぽんの湯

そのゆえかどうか、この施設は計画段階から「水と光」に凝っていたようだ。両側ガラス壁面に囲まれた空間に、25mプール、流水プール、ジャグジーなどを納めたアクア棟がある。ガラス壁面は開閉可能で、夏季などの開放時には外気が流れ込む。空間中央にスポーツジムに続く廊下が架設されているが、フィットネスクラブを営むくらいの十分の広さがあるが、広すぎて繁忙期以外は運営しきれていない。アトリウムの天井から注ぐ自然光が注ぐアリーナ棟では、インドアテニス、バトミントン、フットサルなどができる。それだけではない。建物の外観を客船に似せたので、上の階の床面積は狭くなっているにもかかわらず、中央にアトリウムを設けた。支配人は・・・贅沢で格好はいいが、オペレーションには工夫が必要・・・という。

山の中のホテルの外装にわざわざ豪華客船を擬形し、オーシャンドーム風のアクア施設を併設する。当初のこの開発の企画に携わった方々には、あるいは「高原に海を」というようなコンセプトを抱いていたのかもしれない。そうなると開発経緯で確かめたいこともあるのだが、ここでは割愛しよう。

ダイヤモンド滋賀の代になって5年後、2006年に「やっぽんぽんの湯」を開湯した。日本の温泉法は25℃を要求する(第2条第1項の別表)が、有効成分があれば、25℃未満でも立派な温泉である。ただし、この場合の温度は未だ採取されない温泉(温泉源)の温度だが、計測手法を知るには少々勉強が必要になる。

例:神奈川県温泉地学研究所
 
http://www.onken.odawara.kanagawa.jp/modules/t_onsen5/index.php?id=20

毎分1000リットルというような湯量の高温泉をあてると目出度いとなるのだが、しかし、温泉を冷ますのに水で薄めると、成分は薄くなる。公営水道を使えば移り香し、またコストアップは甚だしい。ふつうは加温の方がコストは低い。また、湧出した温泉を排水するのにとても苦労することがある。自然の恵みも時には厄介なことになる。

やっぽんぽんの湯は「ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉」で冷泉加温。しかし強アルカリ性温泉独特の湯ざわりでヌルヌルがある。温泉法の基準を軽くクリアしている。このタイプの温泉は美人の湯の誉れが高いが、はたして効能は如何。温泉のヌルヌルつるつるは界面活性、つまりは石けんにも似た化学反応である。ご関心の向きはご勉強賜りたい。

例:温泉の科学:
http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-b/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_index.htm

「やっぽん」はむかしこの地域の童が遊んだという小山の姿が狸のお腹に似ていることから付いた山の愛称。今の子供たちは「すっぽんぽん」とはしゃいで楽しむとか。いささかの消毒臭を言う向きもあるようだが、安心安全の代償、やっぽんの狸に免じお客さまのご海容賜るとしよう。 ⇒つぎに続く