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関東通産局は、特定商取引法に違反する行為により、リゾートクラブを含む複合会員権を連鎖販売する㈱リゾネットに対し、15か月間、業務停止命令。会員を勧誘したら儲かるとか、会員はいつでも割引で泊まれるとかには要注意!
㈱リゾネットは当協会の「リゾネット」とは関係ない・・・e-Commerceを舞台にした新たな事案
 

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クラブライフの誘い③

【ニューヨークのHunter Mt.と塩原のハンタマ】 

紀州鉄道「那須塩原ホテル」から、日塩もみじ街道をおよそ10キロ登ったところに、ハンターマウンテンボウル塩原(以下ハンタマと略称する)というスキーエリアがある。25周年というから1987年のオープンである。日本経済絶好調でリゾート開発に沸いていた時期であるから、スキー場開発プロジェクトは珍しくもなかったのであるが、実は、このスキー場は一味違って、アメリカのスキー場経営のノウハウを取り込んでいる。ここで詳細には触れないが、スノーエリアの開発は日本に比べるとアメリカの方がはるかに上手である。日本は丸の内大手町の伝統的大法人が資金を大量に用意し、開発現場にどーんとつぎ込む短期決戦型なので、格好がいいのだが後が続かない。 

当時のアメリカは融資(debt)で15%以上、出資(equity)で20%以上の資金コストがかかる時代だった。デベロッパは資金あつめに必死で、香港マネーでもさむらいボンドでも何でもいいから資金の出し手を教えろと懇願された。資金を集めたら建物に変え、1階は店舗、2階以上はホテルコンドミニアムで分譲し資金を回収すると同時に、分譲した商品が収益をあげるように投資商品として仕組んでおき稼働を旨に運用し、時間をかけて拡張していく計画をもっていた。 

クリスマス前に滑走可能にすれば都市型(日帰り)スキー場として競争上優位に立てる。東海岸のスキーエリアはいわばSMS(人工降雪システム)の本場で、エリア独特の風向風量を計算しながら、ノズルの形状や圧縮空気の設備を決定する。北に行くほど安定はするが、市場から遠くなるので滞在型にせざるを得ない。夏季も考慮しながらゴルフコース・ハウジング・商業ゾーンを組み合わせた計画を建てる。ちなみにバーモント州のStratton Mountain Ski Resortはその一例でニューヨーク市内から221マイル4-5時間である。

 【紀鉄・那須塩原ホテルからはハンタマには毎日送迎】

 
一方、Hunter Mountainはニューヨーク市街から120マイルで2.5時間である。ここにも滞在施設はあるが、Strattonに比べるとカジュアルな構成になっているはずである。はずというのは、筆者がSMSの調査で東海岸を若干調査したのは、まさにハンタマ塩原が開場した翌年のあたりであった。
 そのHunter Mountainのノウハウを、丸紅ニューヨークに勤務する商社マンが注目し、日本に導入したもの記憶している。たぶんHunter Mountainが好きで通い詰めたか、あるいかそういう方が近くに居られたと想像する。冬のニューヨークは結構寒いが、それでもスキー場運営に必要な降雪は北に行くほど安定する。南に降りるほど市場(ニューヨーク・ニューアーク・ボストンなど)には近づくが降雪は不安定になるので、SMSが必要になる。
 ニューヨークのHunter Mountainの社長が、「Hunter Mountainの来場者が日に1万人超すのにいろんな努力をしたが、塩原は初年度から1万人を超した」「日本はすごい、他にスキー場があったら紹介してほしい」といわれたことを思い出す。まさに隔日の感があるが、あらためて東京・日本橋からハンタマまでの距離を測ると120マイル強。2.5時間では着けないかもしれないが、丸紅もよくぞ探したものである。 

スキー場内の輸送は鉄道営業法による。その統計では日本の索道輸送人口は最盛期の半分程度。しかし連休のためかたまたま訪れたこの日のハンタマは活況だった。「那須塩原ホテル」からハンタマ通いをするのもリゾートライフのコアになろう。そういう客はすでにいると見えて、このホテルからは毎日送迎しているという。  ④に続く

 

      ハンターマウンテンボウル塩原 スキー場


ハンタマは紀鉄那須塩原ホテルから10キロ程度。シーズン中は毎朝送迎がある。

たまたまこの日のハンタマには若者だけではなく、ファミリー層も中年層も目立った。原田知世の『私をスキーに連れてって』(1987年)に比べると、まだしも落ちついていて、むしろいい雰囲気である。